セリーグがDHを導入しない理由と反対している球団について
BASEBALL BUZZ運営者のくま(@Xアカウント)です。
メジャーリーグ(以下、MLB)のルール変更が、日本野球界にも波紋を広げることになりそうです。ア・リーグに加えてナ・リーグでも指名打者(DH)制が実施されることになりました。再びDH導入が話題になっていますね。
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- パリーグがDHを導入したきっかけ
- DH制度(指名打者制)を導入する4つのメリット
- DH制(指名打者制)を導入するとチームの得点能力が向上するのか?
- DH制(指名打者制)を導入すると先発投手が完投する機会が増える?
- 野手にチャンスが増える
- 守備が苦手な選手でもスタメンを張ることができる
- DH制度(指名打者制)を導入する2つのデメリット
- DH導入のメリットデメリットまとめ
- DH導入の話題が取り上げられたきっかけ
- セ・リーグにDHが導入されない理由
- セリーグDH制度に反対している球団は広島!?
- セ・リーグがDHに対して世間はどのように考える?
- 現時点でDHがない球団はわずか
- セ・リーグにDHはいつ導入される?
- プロ野球4大トピックスの記事はこちらから!
パリーグがDHを導入したきっかけ
パ・リーグが指名打者(DH制度)を導入したきっかけは、パリーグの人気を獲得するためです。
- かつてパリーグは不人気だった
- DHを導入したア・リーグに倣う形で導入
- DH制を導入することでスター選手を打席に立たせる
DH制度(指名打者制)を導入する4つのメリット
DH制(指名打者制)を導入することことのメリットは以下の4つだと言われています。
- チームの得点能力が向上する
- 先発投手の完投能力が向上する
- 野手の活躍の機会が増える
- 守備が苦手でも試合に出れる
DH制(指名打者制)を導入するとチームの得点能力が向上するのか?
DH制度を導入することで、チームの得点能力が上がると言われている理由が3つあります。
- 投手が打席に立つ回数が減る
- 投手は打撃能力が低い
- 変わりに野手が入ることで打撃能力が向上する
これら三つの要因によって、DH制(指名打者制)を導入すると得点効率が上がるといわれています。実際に上がっているのか?DH制度を導入していないセ・リーグとDH制度を導入しているパ・リーグで比較してみましょう。
パ・リーグの打撃成績 2022
(2023年シーズン終了時)
セ・リーグの打撃成績 2023
(2023年シーズン終了時)
DH制(指名打者制)を導入すると先発投手が完投する機会が増える?
DH制度を導入することで、先発の完投能力が以下の3つの理由で上がると言われています。
- 投手に代打を送る必要がなくなる
- 打席に立つ体力消耗が抑えられる
- 投手は自分のリズムでイニング間を過ごせる
これら三つの要因によって、DH制(指名打者制)を導入すると先発投手の完投能力が向上するといわれています。
2022パ・リーグ投手成績
2022セ・リーグ投手成績
野手にチャンスが増える
投手が打席に立つのは、年間で400打席程度だといわれています。逆に言えば、投手の打席のチャンスは奪われていますね…!
- セリーグで投手が打席に立つのは年間400打席程度
- 400打席分の成長がパリーグに与えられている
守備が苦手な選手でもスタメンを張ることができる
- 打撃力があっても、守れるポジションがない
- 守備に不安がある
- 怪我をして『取る・投げる』ができない
- 同一のポジションに絶対的なレギュラーがいる
⇒なかなかスタメンで試合に出れない選手がスタメンで出れる
DHを導入すれば、守備が苦手な選手にも活躍する機会を与えることにつながります。
DH制度(指名打者制)を導入する2つのデメリット
DH制度を導入するデメリットは以下の二つがあげられます。
- 野球の魅力を損なう
- 監督の采配がすくなくなり、単純なスポーツになる
どちらも感覚的なもので、否定するには力が足りません。
DH制度を導入すると野球の魅力を損なうのか?
野球といえば9人で打って・走って・守って楽しむスポーツです。DHがあると今までの9人で楽しむスポーツから少し色が変わってしまうことになります。
2019年のイチロー選手の言葉が印象的な言葉を紹介します。
2001年に僕がアメリカに来たが、2019年現在の野球は全く別の違う野球になりました。まぁ、頭を使わなくてもできてしまう野球になりつつあるような……。選手、現場にいる人たちはみんな感じていることだと思うんですけど、これがどうやって変化していくのか。次の5年、10年。しばらくはこの流れは止まらないと思うんですけど。
戦略や小技が絡み合ったスポーツから、ボールを遠くに飛ばすだけのスポーツに変わりつつあることに否定的な意見の持ち主のようです。
監督の采配がすくなくなり、単純なスポーツになる
得点のチャンスに投手に打順が回ってくる場面では、監督の采配に注目が集まります。点を取ることを優先して代打を送るのか、調子のよい投手にそのまま投げさせるのかは監督の采配次第です。
監督の野球観や人間性が反映される、見ごたえのあるシチュエーションともいえますね。
DH導入のメリットデメリットまとめ
- 全体的な得点能力が上がる
- 先発投手が完投する機会が増える
- 野手にチャンスが増える
- 守備が苦手な選手でもスタメンを張ることができる
- 野球の魅力を損なう
- 監督の采配がすくなくなり、単純なスポーツになる
DH導入の話題が取り上げられたきっかけ
⇒2019日本シリーズ
セリーグを制覇したジャイアンツがパリーグ王者のソフトバンクにスイープされてしまいました。
そこで、レギュラーシーズンでDH制を採用しているパとの実力の差を痛感した原監督が、「セのレベルアップを図るためにも、DH制を導入すべき」と発言したことから、論争が始まりました。
セ・リーグにDHが導入されない理由
- セ・リーグのDH導入に力を入れているのが巨人の原監督
- 巨人以外のセ・リーグ5球団がDH導入に反対
- DHを導入することのメリットが巨人が強すぎる
- 巨人はDHを導入してでも使いたい長距離砲選手がいる
セリーグDH制度に反対している球団は広島!?
セ・リーグがDH制度の導入を見送っている理由は広島が反対しているからというのが、通説です。
ウエスタンリーグといえば、日本の2軍戦の総称です。広島が開催するウエスタンリーグの試合がすべて『DHなし』で実施されていますが、他球団は『DHあり』で試合を開催しています。これから広島はDHに反対している…
あくまで噂ですけどね
セ・リーグがDHに対して世間はどのように考える?
(こちらから)
セ・リーグのDH導入に参加している人はどちらかといえば多い!という印象です。
現時点でDHがない球団はわずか
DH制度あり
- MLB
- メキシコ
- プエルトリコ
- ドミニカ
- キューバ
- KBO
- CPBL
- オーストラリア
- イタリア
- オランダ
- 四国IL
- BCL
- イースタン
- ウエスタン
- パ・リーグ
DH制度なし
- セ・リーグ
- 高校野球
- 東京6大学野球
プロレベルだとセリーグのみです
セ・リーグにDHはいつ導入される?
⇒2023年シーズン時点で未決定
DH導入は基本的にメリットしかありません。しかし、そのメリットが巨人が強すぎるというのが現状です。
あと一押しで導入というところまでは来ているので、近い将来導入されることになるでしょう!
2023年のセ・リーグ監督の意見は?
- 原監督 賛成 (両リーグに格差がある)
- 立浪監督 賛成 (試験的に導入してみては)
- 高津監督 反対 (投手交代の駆け引き醍醐味)
- 三浦監督 反対 (セの特徴あって良い)
- 岡田監督 反対 (監督が楽、醍醐味がない)
- 新井監督 反対(戦術の面白み希薄に)
個人的に注目は、「どこかで(まず)1年決めてやってみることも必要かもしれない」と試験的な導入も選択肢の1つとの認識があったこと。
徐々に変えていくことが必要になっていくでしょう。
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