WBCとプレミア12の違いとは?
プレミア12?こないだやったWBCとは何が違うの?
野球の国際大会であるWBCとプレミア12は、両者ともに世界一を争う大会(どちらも4年に1度開催される大会)でありながら、その特徴や違いが存在します。本記事では、それぞれの大会が主催者や出場資格において異なるアプローチを取っている点を探り、両者の違いを紐解いていきましょう。
主催者と開催に至る経緯の違い
WBC
- WBCはメジャーリーグベースボール(MLB)機構とMLB選手会によって立ち上げられたワールド・ベースボール・クラシック・インク(WBCI)が主催しています。
- 2006年に初めて開催されたWBCは、アメリカ以外の国籍を持つMLB選手の増加に伴い、MLBの世界進出と収益の拡大を狙って提案されました。
- そのため、MLB所属選手を中心にプロ・アマ混合の野球世界一を決定する大会としてスタートしました。
- MLB主催の大会のため、メジャーリーガーの参加が多い
プレミア12
- プレミア12は国際野球連盟(IBAF)と国際ソフトボール連盟(ISF)を統合した国際組織である世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催しています。
- プレミア12の開催経緯はオリンピックと密接な関係があります。
- オリンピックでの野球が2008年の北京大会を最後に除外され、IBAFは国際オリンピック委員会(IOC)からの補助金喪失や国際大会での出費による財政難に苦しむ
- MLBからの支援を受ける代わりにWBCをIBAF公認大会にし、その結果としてプレミア12が開催
- メジャーリーグからの参加はほとんどないため、大会のレベルはやや低い
参加国と出場資格の違い
WBC
- 12か国の中から4か国が予選を突破し本大会出場を決定。前回大会の上位16ヶ国である予選免除国と予選を突破した4か国の合計20ヵ国が参加。
- 出場資格は、選手本人が当該国の国籍もしくは永住資格を持っている、当該国で出生している、親のどちらかが当該国の国籍を持っている、親のどちらかが当該国で出生しているという条件あり
プレミア12
- プレミア12は招待制で、WBSC世界野球ランキングのトップ12の国が参加資格を得る。
- 出場資格は五輪憲章に基づいており、同時に2つ以上の国籍を持つ競技者は自己の判断によりどちらの国を選択しても良い
オリンピックとの関係性
IOC=国際オリンピック委員会はインドで開かれた総会で、2028年夏のロサンゼルスオリンピックで実施される追加競技として『野球・ソフトボール』が決定しました。そのため、2028年に予定されていた、第4回プレミア12は開催年をずらすことになりそうです。同一年にWBC/プレミア12/オリンピックが開催されたことがないことから、次は2027年の開催が予想されます。
WBC | プレミア12 | オリンピック | |
2006年 | 開催 | ||
2007年 | |||
2008年 | 開催 | ||
2009年 | 開催 | ||
2010年 | |||
2011年 | |||
2012年 | |||
2013年 | 開催 | ||
2014年 | |||
2015年 | 開催 | ||
2016年 | |||
2017年 | 開催 | ||
2018年 | |||
2019年 | 開催 | ||
2020年 | |||
2021年 | 開催 | ||
2022年 | |||
2023年 | 開催 | ||
2024年 | 開催 | ||
2025年 | |||
2026年 | 開催 | ||
2027年 | 開催? | ||
2028年 | 開催 | ||
2029年 | |||
2030年 | 開催? |
まとめ
WBCとプレミア12は、それぞれ異なる主催者と異なる出場資格に基づいて開催されています。WBCはMLBのグローバル化と競技者の多様性が焦点であり、一方でプレミア12は財政難からMLBの支援を受け、五輪憲章に基づいた競技者の出場資格を持つ大会となりました。野球の国際大会の多様化が進む中、これらの大会がどのような展望を持つのか、将来の動向に期待と懸念が交錯します。野球ファンにとっては、ますます興味深い時代が訪れそうです。
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