近年のプロ野球シーズンは、例年に比べて得点数が非常に少ないことで話題になっています。その理由の一つとして、「飛ばないボール」が使用されているという噂が、選手・コーチさらには野球ファンの間でも話題になっています。
本投稿では2024年以降に発生している、極端な投稿打低傾向について分析します。
とにかく投高打低がつまらない
かつてのプロ野球では、もっと点が入り、試合の展開もダイナミックでした。例えば、2003年の1試合平均得点は4.9点。しかし2023年にはわずか3.48点まで減少。20年で1.5点もの下落は、野球の楽しみ方にすら影響を与えています。
特に、私の贔屓球団は本拠地が大きく、現地観戦でHRが見れるのは稀です。そんな野球だと2点差以上で終盤を迎えると逆転の目が全く出てこず、みる気が失せてしまいます。今日は、そんな現状がなぜ起きてしまっているかを記事にしました。
投高打低の要因
2024年以降のプロ野球投高打低の要因は主に以下の4点が挙げられます。
- ピッチャーの技術力の進化
- 外国人選手の減少
- ボールの影響
- データ分析と効果的な対策
ピッチャーの技術力の進化
ピッチャーの技術力が大きく進化していることが挙げられます。特に近年はストレートの平均急速が上昇傾向にあり、
2014年に141.5km/hでしたが、
2024年に146.9km/hとなっており、
レベルが上がっていることがわかります。
球速が上がれば、打撃成績は落ちるのか
球速が上がれば、相対的に打撃成績は落ちる傾向にあります。しかし、年度が進むごとに打者は同じ球速帯のストレートに対する長打率がどんどん下がっていることもわかっています。投手のレベルアップとは関係なく、投手のレベルが同じであっても打者が年々打てなくなっているのではないでしょうか。
外国人選手の減少
ホームラン王のタイトルを獲得するような外国人選手が減少していることも、”投高打低”の一因です。特にセ・リーグでは外国人野手が少ない印象があります。これは、現在日本が歴史的な円安であることも影響しており、期待の外国人選手を獲得することができない要因があります。
ボールの影響
一部では「今年のボールは飛ばない」という声もありますが、これはあくまで噂の域を出ません。ミズノ社が製造する統一球は高い品質を誇り、多少の個体差はあるものの、”投高打低”の主な要因とは言えないでしょう1。
データ分析と効果的な対策
さらに、野球のデータ分析が進み、効果的な対策が講じられていることも”投高打低”の一因とされています。選手たちはデータを基にしたトレーニングや戦略を取り入れ、ピッチャーの能力が向上しています
具体的な数値と選手の声
2024年シーズンの1試合平均本塁打数は昨季と比べて34.9%減少しており、これは「飛ばない統一球」が使用されていた2011年や2012年をも下回る数値です。ヤクルトの村上宗隆選手や西武の佐藤龍世選手も、打感の変化を感じていると証言しています。
投手のトレーニング環境の向上
現代のピッチャーは、トラックマンなどの高性能機材を活用して投球のデータを数値化し、効率的なトレーニングを行っています。これにより、投球技術がさらに向上し、バッターにとって厳しい環境が整っています1。
選手の証言
ヤクルトの村上宗隆選手は「打球速度と飛距離がちょっと比例していないところがある」と昨季までとの違いを口にしています。西武の佐藤龍世選手も「昨季までは『バチン』と硬いボールを硬いバットで打っていた感じだったが、(今季は)少しボールが柔らかい感覚がある」と打感の変化を証言しています。また、ヤクルトの大松尚逸打撃コーチは「160キロ台後半の打球速度と22、23度の打球角度で(昨季は)余裕で本塁打だったのが、(今季は)取られる打球がいくつもあった」と、具体的な数値を挙げて解説しています
外野手の視点
外野を守る選手も、同様の変化を感じ取っています。DeNAの桑原将志選手は「今までなら『スタンドに行くかな』と思っていた打球がフェンス直撃で終わっている。(打球の伸びが)2、3メートルは変わっているのではないか」と指摘しています
まとめ
プロ野球における”投高打低”の傾向は、ピッチャーの技術力の進化や外国人選手の減少、データ分析の進展など、複数の要因が絡み合って生じています。これから夏本番を迎える中で、バッターがどのように対応していくのか、シーズン後半戦の展開が楽しみです。
2024年シーズンのプロ野球は、「飛ばないボール」という新たな要素が加わり、各球団がこの新たな環境に適応するための戦略を模索しています。ペナントレースの行方は混沌としており、どのチームが栄冠を掴むのか、最後まで目が離せません。
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